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がん検診を受けたい:子宮がん健診・ 卵巣健診

*うさぎ 女性のための診療所では、目黒区が発行する検診無料クーポン券を使用した子宮がん検診(子宮頸がん検診、子宮体がん検診)を受けることが出来ます。

また、当院では子宮がん検診を受けて頂いた際に他のお悩みも一緒にご相談することが出来ます。受診の際には、普段から相談したかったけどなかなか相談するチャンスがなかったお悩みについても、是非、お気軽にご相談下さい。

子宮がん検診、卵巣がん検診について、下記の順番でご説明致します。

1.目黒区在住で子宮がん検診を受けたい方

下記は目黒区のホームページより、大切な部分を抜粋して書いてあります。

ご予約の際の参考にして頂ければと思います。

詳しい情報は、こちらの目黒区のホームページから検索して下さい。

目黒区ホームページ | 子宮がん検診

期間

目黒区の子宮がん検診は、毎年6月~11月の間(6月1日~11月30日)で行っています。

対象

目黒区に住所を有する年齢20歳以上(4月1日から3月31日までの年度内に20歳以上)で、前年度にこの検診を受診していない女性(受診間隔は2年に1度です。)のうち、職場等で受診する機会のない方。

費用

無料

実施内容

頸部がん:問診、視診(ししん)、内診(ないしん)、細胞診(さいぼうしん)

体部(たいぶ)がん:年齢45歳以上のかたで、頸部がん検診の問診の結果、医師が必要と認めたかたのみ、細胞診(さいぼうしん)

検診無料クーポンの交付方法

クーポン券の受け取りに関しては、下記の様になっています。

詳しくは、目黒区のホームページから調べてお申し込み下さい。

目黒区ホームページ | 子宮がん検診

主な受け取り方は下記の3通りと記載されています。

  • 一斉交付による方法
  • 申し込みによる方法
  • オンラインフォームからの申込み

2.目黒区外在住の方

検診無料クーポンは使用できませんが、区外にお住まいで子宮がん検診をご希望の方にも検診を受けて頂くことが出来ます。

子宮がん検診に加えて、調べたいことをご相談の上、婦人科全般の人間ドッグとしてご利用下さい。

検査内容など分からない事がある場合や、何を選択したら良いか分からない場合は、当日にメニューについてご相談を受けることが可能です。お気軽にご相談下さい。

ご希望の検診内容を選択して頂き、下記の料金設定でお受けしています。

婦人科の人間ドッグ(婦人科の健康診断)

色々な検査をセットで受けたい方
基本コース(子宮頸がん細胞診+超音波検査) ¥9,900
妊娠前の検診コース(プレコンセプションケア・ブライダルチェック) ¥35,000
性病の検診コース ¥12,000
更年期時期の婦人科検診コース ¥24,000
単独の検査をご希望の方
子宮頸がん検診(子宮頸がん細胞診のみ) ¥6,000
子宮体がん検診(子宮体がん細胞診のみ) ¥7,700
HPV検査 ¥6,800
超音波検査 ¥5,500
超音波検査(目黒区の検診無料クーポンを利用して子宮頸がん検診希望の方) ¥2,000

*検査はセットにした場合は、価格を割引させて頂いております。

*会社や他の施設で既に検査済の項目がある方以外は、子宮と卵巣を全般的に検診して頂きたいので、基本コースをお勧めしています。

*目黒区の検診無料クーポンを利用して子宮がん検診を受ける方が超音波検査を同時に行なって頂く場合、超音波検査は2000円で行うことが出来ます。

3.子宮頸がん、子宮体がん以外の婦人科検診について

*当院では、子宮がん検診の際に超音波検査を同時に行うことを推奨しています。下記の理由より、子宮と卵巣を全般的に検診して頂きたいからです。

クーポンで助成がある「子宮がん検診」は、その言葉通り、「子宮頸がん」と「子宮体がん」の有無を調べる検査です。いま実際に子宮にがん細胞があるかどうかを調べる検査なので、女性特有の臓器である子宮と卵巣について、婦人科疾患全般を網羅している検査ではありません。

患者様がよく「子宮頸がん検診を受けたので、子宮も卵巣も診てもらったと思います」とお話される事がありますが、子宮がん検診で行うのは「細胞診」と「内診」だけなので、「超音波検査」はオプションで希望しない限り、行わない事がほとんどです。

卵巣の病気に関しては、超音波検査で観察しないと詳しいことは分かりません。

子宮がん以外の子宮の病気に関しても超音波検査でないと分からないことが多々あります。

当院では、子宮がん検診を受ける際に、同時に超音波検査を行うことを推奨しています。

目黒区の検診無料クーポンを利用して子宮がん検診を受ける方が超音波検査を同時に行なってい頂く場合、超音波検査は2000円で行うことが出来ますので、ぜひご検討下さい。

*子宮頸がん検診で、子宮頸がんの予備軍であるかどうかを調べることは出来ません。

子宮頸がんの発症に関わるヒトパピローマウィルス(HPV)の検査は、もしHPVに感染していたら子宮頸がんのリスクがあることが分かるので、がんを早期発見するためにHPV検査は大変有用です。細胞診で異常を指摘された方以外は自費になりますが、当院では検診目的で検査を行うことが可能です。

*妊娠前に検索が望ましい検査や、更年期の方のホルモンバランス、性病について、など、婦人科全般の人間ドックのメニューもご用意しています。メニューについて分からないことがあれば、遠慮なくご相談下さい。

4.当院で子宮がん検診を受ける際の流れ

  1. まずはご予約をして下さい。ホームページやLINEお友達登録をして頂くと、webから簡単にご予約が出来ます。
  2. 当院では、予約時にweb問診をお願いしています。事前に問診をして頂くことで、当日の診察がスムーズになります。問診は予約をして頂く際にご案内があるので、予約+問診、と流れにそって簡単に行なって頂けます。
  3. web問診をもとに、お話をさせて頂き、診察をします。
    診察では、視診(ししん)、内診(ないしん)、細胞診(さいぼうしん)を行います。

子宮がん検診時のご注意

①生理中は避けてご予約をお取り下さい。

生理中に子宮がん検診をすると正確に結果が出ない場合があります。
予約日が生理と重なってしまった場合には、予約日を変更してください。

②上下が分かれている洋服やワンピース、脱ぎ着しやすい服装でお越し下さい。

内診の際には下半身から下は下着を脱いで頂きます。
上下が分かれている脱ぎ着しやすい服装やワンピースなどでお越しください。

  • 問診とは:月経の状態や、気になる自覚症状を確認します。
  • 内診とは:クスコ鏡(腟鏡)を使用して、子宮頸部の状態を観察します。
    内診や細胞診は、下記の様な内診台というソファの様な椅子に座って行います。

*産婦人科の診察が初めての方や診察に不安がある方のために、当院ホームページ内には内診について詳しく説明しているページがあります。
→ https://drusagi.com/preparation

診察前にこちらのページを読んで頂くと、実際の診察のイメージが分かって安心かもしれません。

  • 細胞診:子宮頸部の表面を、ブラシを使って「なでる」ことで細胞を採取します。

採取時には、ほとんど痛みがありません。採取した細胞は、異常の有無を確認するために顕微鏡で調べます。

ブラシでなでるだけなので痛みはありませんが、クスコという器械で観察しながら行うので、器械を膣内に挿入する際は違和感や痛みがあることもあります。

当院では、足が遠のきがちな子宮がん検診を、出来るだけ多くの女性に受けて頂きたいという願いから、内診による診察のは出来るだけ痛みが少なくなるよう、器械や手技を工夫をしていますが、痛みや不安が強い場合は遠慮なく仰って下さい。

*図のように、子宮の出口の部分をブラシなどでなでて、細胞を採取します。

  1. 結果のご説明
    子宮がん検診は病理検査に提出する都合上、当日には結果は分かりません。
    約2週間後以降で結果が出ますので、2週間後以降でご予約を取って頂き、結果をご説明いたします。結果説明はオンライン診療でも可能です。

5.子宮がんとは

そもそも、「がん」とは?

人の細胞はそれぞれの臓器で決められた働きをしながら、増えたり死んだりすることを繰り返しています。

この活動は、DNAによってコントロールされていて、必要な場合は増えて、不必要な場合は死ぬ様にプログラムされています。

「がん」とは簡単に言うと、このコントロールの調子が悪くなって悪い細胞が際限なく増えてしまう状態です。悪い細胞が増えると、悪性腫瘍(がん)と呼びます。

これに対して良性腫瘍は、コントロールの調子が悪くなって不必要に細胞が増えてしまう状態ではありますが、細胞に悪性がないので、がんの様に際限なく増えたり、周りを破壊したり、別の臓器へ転移したりして、命を脅かすことは基本的にはありません。

細胞のコントロールの不具合は、色々なことが原因で起きます。

食べ物に含まれる化学物質が癌の発症に関与する、とか、放射能を浴びると癌になる、というのは聞いたことがあるかもしれません。

ウィルスが原因で発症するガンもいくつか知られていて、婦人科の病気では、ヒトパピローマウィルス(HPV)による子宮頸がんです。

子宮は大きく分けて、膣に近い部分の子宮頸部と奥の部分の子宮体部に分かれています。

子宮頸部にできる癌を子宮頸がん、子宮体部にできる癌を子宮体癌と言います。

場所が異なるので、行う検査も異なります。

なりやすい年齢や頻度、リスク要因も異なるので、一般的に子宮頸がん検査は若い方からご年配の方まで網羅的に行いますが、子宮体がん検査は不正出血などの症状がある場合やリスク要因がある方などに積極的に行います。

子宮頸がん

子宮頸がんは、主に性交渉によりHPV(ヒトパピローマウイルス)に感染にすることで起こります

HPVには多くの種類があり、それぞれに番号がついています。その内、子宮頸がんを促す悪いタイプのHPVウイルスは15種類あると考えられています。

その他の多くのHPVは他の疾患に関与したりしますが、子宮頸がんには関与しません。

子宮頸がんワクチンは、この悪いタイプのHPVの内、特に関与が強いタイプに感染しない様にブロックしてくれるワクチンです。

性交渉の経験数に関わらず、女性の多くが一度はHPVに感染すると言われています

性交渉の相手が多いほど、性生活が活発なほど、HPVに感染するリスクが増えるので、子宮頸がんを発症するリスクは高くなります。

しかし、経験数が少なくとも、お相手がHPVの悪いタイプを保持していたら、感染して子宮頸がんの発症のリスクになる訳なので、必ずしも経験数が多い方だけが子宮頸がんを発症する訳ではありません。

一度でも性交渉の経験があれば、感染のリスクがあると考えて、子宮がん検診はぜひ受けて頂きたいと思います。

HPVに感染しても、必ず子宮頸がんを発症する訳ではありません

多くの方はHPVに感染しても、ウイルスを排除することが出来ます。

ウイルスを排除できなかった場合に、持続的に感染します。

ウイルスを排除できずに持続的にHPV感染が続いた方の一部が、途中で前がん病変の状態に変わっていきます。

HPV感染も、前がん病変になってしまった場合も、全ての方が癌に移行する訳ではありません。正常な状態に戻っていく方の方が多いので、感染したから、検診で前がん病変を指摘されたから、と言って悲観的になり過ぎる必要はありません。

また、子宮頸がんは正常な状態から急に、ひとっ飛びに癌に変貌するのではなく、数年〜数十年かけて、前がん病変を経て徐々に子宮頸がんに移行する癌です。

感染したら直ぐにがんを発症する訳ではありません。

大切なのは、前がん病変の有無、検診で指摘を受けた方は状況が悪くなっていないか、正常な状態に戻ったのか、定期的に子宮頸がん検診を受けて、観察を怠らないことです。

子宮頸がんは若い方に発症するがんです

子宮頸がんは若い女性に発症する癌で、最も多い年齢は30代です。

子宮頸がんを発症する女性は年間1万人以上で、年間約3000人が死亡しています。
20代後半から40代の若い世代に多いのが特徴です。

妊娠、出産が一番活発な年齢に発症するので、マザーキラーなどと呼ばれたりします。

前述の通り、子宮頸がんは時間的にも急にがんに変貌するのではなく、ゆっくり変わっていくので、前がん病変の状態やがんを発症しても初期の状態でつかまえることが出来れば、十分に子宮を温存した治療の対象になり、妊娠や出産をあきらめなくて済みます。

だから、子宮頸がん検診を定期的に受けることが大切なのです。

検診で見つけ易い癌ですが、症状から見つけることは難しい癌です

子宮頸がん検診は前述の通り、子宮の頸部をブラシで擦るだけの検査です。この検査で、前がん病変も癌も捕まえることが出来ます。

胃がんや大腸がん、肺がんなどは、胃カメラや大腸カメラ、レントゲンやCT検査などのちょっと大変な検査を行う必要があるので、それらと比較すると、外来で簡単に行える検査で見つけることが出来ますから、皆さん足が遠のきがちな子宮頸がん検診ですが、ぜひ受けて頂きたいと思います。

子宮頸がんは、前がん病変や初期の癌では無症状のことがほとんどです。

定期的な子宮頸がん検診でなければ、初期の段階で見つけることが難しい癌なのです。

おりものが多い、不正出血があるなどの症状が出現する方もいますが、症状が出現した時には既に癌が発症していて時間が経過している場合も多く、その様な場合は治療方法も限りがあります。

子宮頸がんの定期検診は、外来で簡単に受けることが出来て、助成クーポンもあります。上記の理由から、ぜひ定期的に受けて頂きたいと思います。

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