メニュー

AMHについて:卵子の老化ってなんですか?

人間の女性は、お母さんのお腹の中に居る時に生涯で何億個の卵子を授かるかが決まります。
この数は人それぞれで、生まれつき多い方も居れば少ない方も居ます。
そして、卵子は最初に授かったら決して新しい卵を授かることはなく、一生に渡ってゆっくりと消費していきます。また、卵子減少のスピードは人それぞれで、個人差があります。
排卵のたびに新しい卵が出来ると思っている方が多いのですが、そうではありません。
ご自身が胎児の時に与えられた卵子は、年々、老化し、減少していくのです。
この自然に起きる加齢現象を根本的に解決できる画期的な治療薬や方法は現在のところありません。

AMH(抗ミュラー管ホルモン)とは、ある段階の卵から放出される女性ホルモンの一種です。その値を測定して、おおよその在庫の数を推し量る検査なので正確には数を数えている訳ではありませんが、不妊治療における治療方針の決定や閉経を予測する際に信頼できる検査として広く用いられています。

また、日常で診療をしていると、生まれつきAMHが低い方、若くしてAMHが既に低い方、卵巣の病気をして手術歴がありその影響でAMHが元々生まれ持っていた数値より低下してしまった方、などの方々にも、たびたび遭遇します。その様な方々は、近い将来に閉経してしまう可能性もあります。妊娠できる期間がAMHが十分な方と比較して短い訳なので、不妊治療の進め方を誤ってしまうと大変な不利益が発生してしまいますので、注意が必要です。

ただ、誤って理解してはいけないのは、AMHは妊娠しやすさとは別だという点です。
妊娠しやすさと明確な関係があるのは、年齢です。

AMH ≠ 妊娠しやすさ
年齢 ≒ 妊娠しやすさ

例えると、年齢は25歳でAMHが0.8のAさんと、年齢は40歳でAMHが3.0のBさんを比較すると、
Aさんの方が卵子が若いので、妊娠はし易いのです。AMHが示すのは、あくまで卵子の在庫の数です。

上記のことから、ご自身がどれくらい卵の在庫を持っていて、ご自身の年齢と合わせて考えた時、どんな風に時間を使うべきなのか、ご相談の早い段階で測定して参考にする事はとても大切だと考えます。

 

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME