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生理周期が不順 :生理不順・月経不順

生理の周期が乱れは、よくご相談を受ける症状の一つです。

特に、生理が始まってまだ間もない、10代や20代の方にはよくあります。

また、更年期の入口の方(30歳後半から40歳前半)は今までの生理と比較して様子が変わってきた、という事もよく起きます。

こんな流れで説明していきたいと思います。

1.どれくらいの日数ずれたら生理不順と考えるのか、病院にかかる目安

まず最初に、病院などで生理周期は何日ですか?って聞かれたら、何て答えますか?

多くの方が、月に1回、何となく生理が来てたら生理周期を数えることをしないので、生理周期という言葉を初めて聞く方もいらっしゃるかもしれません。

でも、自分の生理周期を知ることは、自分の体調をよく知ること、避妊のため、色んな意味でとっても大切だし、知っておくと安心です。

生理が始まった日を1日目として、次の月の生理が始まる前日までの日数を一つの生理周期と数えます。順調な人だと、28日~30日前後のサイクルで生理が来ます。

生理の周期が25~40日くらいの人は大体が正常です。

毎月の生理のくる日が前後に1週間ほどずれるのも、大体が大丈夫です。

この、25~40日の中におさまっていれば、おおよ90%の人は問題ないと考えられています。

病院にかかる目安

*生理が予定通り来ない場合、何よりまず、必ず調べて欲しいのは、妊娠の可能性です。

妊娠検査薬(スティック状の検査キット)は、ドラッグストアなどで簡単に購入する事が出来ます。費用は概ね、500~800円くらいです。少しでも可能性ある方は、必ず調べてみて下さい。

それでは、病院にかかる目安について、生理不順の程度を分けてご説明します。

いつもは順調で、1回だけ遅れている

特に大きな問題がない場合が多いです。

妊娠していない事をきちんと確認できていたら、様子を見て、次の月の生理が来るのを待っても良いでしょう。

引き続き生理が来ない場合は受診を考えましょう。

いつも不規則だけど、1〜2ヶ月に1回は自然に生理がくる

人と比べて排卵までに時間が掛かると生理のリズムはゆっくりになり、生理の間隔が長くなります。

また、規則的に排卵が起きていない可能性もあります。

生理が来て間もない10代の方は、様子を見ても良いでしょう。

20才以上の方で、予期せぬタイミングで生理がきても特に困っていなければ、様子を見ても良いでしょう。

どの年代でも3ヶ月以上生理が来ない場合は、一度は産婦人科に相談に行きましょう。

どの年代でも、妊娠を希望している人は産婦人科に相談に行った方が良いでしょう。

いつも不規則で、3ヶ月以上生理がこないこともある

生理が来て間もない10代の方は、最初は様子をみても良いでしょう。

ただし、3ヶ月以上経過しても生理がない場合は受診をしましょう。

20才以上の方で、予期せぬタイミングで生理がきても特に困っていなければ、様子を見ても良いですが、3ヶ月以上経過しても生理がない場合は受診をしましょう。

どの年代でも、妊娠を希望している人は産婦人科に相談に行った方が良いでしょう。

この分類に当てはまる方の中で、赤ちゃんが欲しいと思っている方は、いざ妊娠を希望した時にタイミングが難しかったり、排卵が起きていない場合もあるので、不妊症の診断を受けていなくても妊娠したいと思った時点で産婦人科に相談に行っても良いと思います。

高校生前後の年代で、生まれてから一度も生理が来ていない

この様な方は、厳密には生理不順ではなく、無月経という状態になります。

先ずは産婦人科に行って相談しましょう。

この他、急激な体重減少があった場合や日常的に激しめの運動をしていて生理がこない場合、内科など他の病気が発生して生理が来ない場合など、生理が来なくなる原因が思い当たる場合も産婦人科に相談に行きましょう。

ご自身が月経不順に当てはまるかも、と思った場合は、相談に行く目安を参考にしてみて下さいね。

2.生理不順の原因、病院で行う検査

皆さんが受診の必要についてよく分からない点は、

生理不順は、放っておいて良いのかな?

将来妊娠を望んだ時に妊娠し難いのかな?

という点ではないかと思います。

排卵や生理の過程で放出されている女性ホルモンには、排卵・生理・妊娠などの他に、女性の身体に関係する大切な働きがあるので、その働きが十分でないと女子の身体にとって、あまり良くない事が色々とあります。

女性ホルモンは骨を作ったり、思春期の女子であれば女性らしい身体を作ったり、子宮の成熟においても重要なホルモンで、女性の一生の健康にとって、とても大切な仕事をたくさん担っています。

生理不順があっても、表面上、特に困っていなければ放置しても良さそうに感じるかもしれませんが、女性ホルモンが不足したまま放置すると、これらの働きが十分に果たされません。

妊娠の希望がある場合はもちろん、今すぐに妊娠の希望がなくても、女性ホルモンが不足していることは、とても重大な問題なのです。

では、生理不順の原因について、代表的なものを説明していきましょう。

初めて生理が始まった女子や10〜20代の方

初めて生理が始まった女子や10代の方は、卵巣がまだ未熟なので、リズム良く排卵が起きない事はよくあり、その結果、生理が不規則になってしまう事はよくあります。

卵巣が未熟なことによる生理不順は、根本的に問題がなければ、20代半ばくらいには落ち着いて、放って置いても自然に規則的になるケースも多いです。

生理周期が40日以上だったり、数ヶ月あく事もあるという女子は、原因となる疾患がある可能性があるので、産婦人科に相談に行った方が良いと思います。

多嚢胞性卵巣症候群(たのうほうせい らんそう しょうこうぐん)

生まれ持って、人と比較してより多くの卵を卵巣の中に持っていると言う疾患で、血液検査や画像の検査、症状などの診断基準を満たした場合に診断されます。

特別な卵巣の性格みたいなものだと思って頂くと分かり易いかもしれません。

リズムよく排卵と生理が起き難い方が多く、生理不順の原因として頻度の高い疾患です。

たくさん卵があって良さそうに聞こえますが、妊娠を望んだ場合に妊娠が難しい場合もあり、診断がついた場合は一生に渡ってお付き合いが必要と言える疾患です。

排卵困難だったり生理周期が長い方が多いのですが、女性ホルモン値は一定量が保たれており、妊娠の希望がなければ比較的対処がし易い疾患でもあります。

妊娠の希望がある場合も、十分に妊娠が可能ですから安心して下さい。

体重減少や激しめの運動、ストレスによる生理不順

ダイエットをして体重を急激に落としたり、部活や趣味、時にはご職業の関係で激しめの運動をしたり、勉強や仕事、人間関係などで強いストレスを感じる様な状況の時にも、生理不順は起きます。

深刻な場合は、排卵や生理が来なくなるだけでなく、女性ホルモン自体が出なくなる事もあります。

脳は、妊娠が可能かどうか(排卵を起こすかどうか)、体調を見てパトロールしながらホルモン値を調節しています。

上記のような変化が起きて体調が明らかに変化した場合、脳は排卵が起きない様に調節するので、結果的に生理不順が起きます。

体重減少による生理不順や無月経は、あまりに長期間継続して発生してしまうと、将来妊娠したいと思った時に難しくなることも多く、注意が必要です。

最近は、若い女子の体に対する理想のイメージがどんどん細くなっているせいで、痩せ過ぎの女子が増えています。

痩せ過ぎは生理不順だけでなく、妊娠中の合併症が増えたり、胎児の体重増加が増えにくいなど、必要以上に体重を減らす事による自分自身や妊娠中の胎児への心配事が増えています。

生理不順が起きていて、かつ、上記の様な思い当たる状況がある場合は、早めに産婦人科に相談に来て下さいね。

高プロラクチン血症

プロラクチンとは、母乳を作るためのホルモンです。

出産後に放出され、母乳の供給に関わるプロラクチンは、排卵を抑制する働きがあります。

高プロラクチン状態は、排卵まで時間がかかったり、排卵が起きない様に作用する為、結果的に生理が遅れたり来なかったりする原因となります。

また、内科や精神科で出されるお薬の中には、高プロラクチン血症を起こすものもあるので、自分の内服薬にも注意してみると良いでしょう。

乳首の周辺をギューっと摘んで押した時にうっすらと乳汁が出る事もあり、その様な場合は高プロラクチン血症を強く疑いますので産婦人科へ相談に行きましょう。

更年期の生理不順

40才前後になると、生理周期が乱れ始めることがよくあります。

急に周期が短くなったり、多量ではないけど出血が止まらずダラダラ続いたり、1ヶ月の間に何度も出血したり、、、

個人差はありますが、その様な生理不順と重なって更年期症状が始まる方もいます。

生理周期が少しずつ乱れた後、だんだんと生理の間隔が長くなり、55才くらいまでにはほとんどの人が生理がなくなり、閉経という状態になります。

40才前後の更年期世代の生理不順は、年齢的な自然な変化である場合もあります。

産婦人科で行う検査

  • 超音波(内診で経膣的に調べるタイプと、お腹から診るタイプがあります):1500円くらい
  • ホルモン値の検査(血液検査):2000〜2500円くらい
  • 初診料:800円くらい(再診の場合は安くなります)

超音波は、深刻な病気が隠れていないか、子宮筋腫やポリープなどの婦人科の病気がないか、子宮や卵巣に生まれ持って特別な特徴がないか、などを調べる事が出来ます。

当院では、内診による超音波(膣に器具を入れて行うタイプ)に関しては、内診が初めての方、内診に抵抗がある方、性交渉が未経験な方は、無理に検査を行わなくても良く、先ずはお腹に超音波を当てるだけの負担の少ない検査を行っています。

血液検査は、ホルモンの状態を確認する事によって、何が原因で生理不順が起きているかを探るヒントになります。

子宮がん検診は必ずしも必要ではありませんが、性交渉の経験がある方は、内診の際に一緒に検査をしておくと安心でしょう。

検査を通して、経過観察が可能か、もしくは積極的な治療が必要かどうか、将来に向けてやっておく必要がある事はないか、などを明らかにし、女子の一生について不利益がない様にする事が出来ます。

3.生理不順の治療

生理が順調でないと言う事は、排卵までに時間がかかったり、排卵していなかったりするわけなので、妊娠をしたい方にとってみると、当然ながら不利益です。

また、妊娠の希望がなければ特別問題はなさそうに思うかもしれませんが、そうではないのです。

生理には、定期的に子宮が出血を起こす事により子宮の病気を予防しているという役割もあります。

ですから、生理不順は放っておくと、

  • 将来、妊娠が難しい場合がある
  • 将来、がんの心配がある
  • 骨粗しょう症になる(骨折しやすくなる) などの問題があります

また、日常生活で生理が不順だと学生生活やお仕事で大事なイベントがある場合などに突然の出血に戸惑うかもしれないし、避妊の意味でも排卵の時期が全く不明なのは危険です。

  • 生理がいつ来るか分からないので、わずらわしい、スケジュールがたてにくい
  • 排卵日が分かり難いので、妊娠に挑戦するのが難しい
  • 排卵日が分かり難いので、避妊の観点で特に危険な日が分かり難い(性交渉時にコンドームの装着は絶対だとしても。)

などの不利益があります。

ですから、生理の周期が全くバラバラの方の場合は、生理周期を整えたり、ある程度の対策を立てた方が良いでしょう。

生理不順の治療

妊娠の希望がある場合

妊娠を目指して、排卵や生理が不順な原因を調べます。

順調に排卵が起きる様にすれば妊娠に繋がります。

場合によって、排卵を起こすための、排卵誘発剤というお薬を使用する事もあります。

リズム良く排卵が起きる事によって妊娠に挑戦し易くなり、排卵が一定になると、結果的に生理周期も整います。

妊娠の希望がない場合

生理が不順でも3ヶ月以上あいていなければ、経過観察も可能です。

がんの予防のためには少なくとも3ヶ月くらいにに1回は出血を起こしてあげる必要があります。

一般によく使用するホルモン剤を使用して、生理が3ヶ月以上ない場合には、一旦出血を起こす事をします。

いつ出血が起きるのか分からないのが面倒だなと感じる方は、定期的に出血が起きる様にすれば、生理期間を安定して迎える事が出来るので安心です。

生理痛やPMSが辛い方や、避妊の希望が同時にあれば、ピルによって定期的な出血を起こしてあげるのも良い方法です。

40歳前後の方、閉経が近い方の月経不順は、月経不順と思いきや不正出血だったりすることもあるので注意が必要です。

また、この年代の方は、月経不順を改善するべきか、ホルモンの補充が必要か、妊娠を望む方やお若い方とは別に考慮すべき問題があるので、産婦人科の先生とよく相談するのが良いでしょう。

自然に治るかどうか

生理不順は自然に治るのでしょうか?

原因によっても、年齢によっても、その答えは違ってきます。

  • そもそもの生理不順が若い方の卵巣の未成熟が原因なら、年齢を重ねて20歳代になるにつれ自然に改善する事も多くありますので、あまり心配し過ぎず、ゆっくりと待ってみるのも良いと思います。

 

  • 多嚢胞性卵巣症候群の方は、自然にリズム良く排卵するようになるのは、ちょっと難しいこともあります。同じ多嚢胞性卵巣症候群の方でも、生理不順の程度には個人差があり、ゆっくりだけど自力で排卵が起きて生理がくる方(生理周期が長いけど一定の方)、何もしないと全く排卵が起きない=生理が来ない方、など色々です。妊娠希望ができるまでは生理を起こす薬を飲んだりして経過観察し、妊娠希望ができたら排卵を促す薬を使用するなどして積極的に介入していきます。

 

  • ダイエットや過食による体重の増減が原因なら、体重を正常な範囲に戻すことが大切です。痩せ過ぎや肥満の期間が長く、生理不順や無月経が長かった方は、その後に妊娠を希望した際になかなか排卵がうまくいかなかったりして、妊娠が難しくなる事も多々あります。生理不順が起きるほどのダイエットや肥満は、少しずつ工夫をして体重をコントロールする様にしましょう。

 

  • 高プロラクチン血症などのホルモンの異常が原因で月経不順や無月経が起きている方は、その基礎疾患を治療したりホルモン値が改善すれば、自然に改善する事も多いので、やはり原因検索は入念に行った方が良いでしょう。
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